揺れ動く「写真」、写真家 矢島陽介の個展「Interaction」
CAGE GALLERY にて、写真家 矢島陽介の個展「Interaction」が開催中だ。会期は、2020年8月8日(土)〜 11月8日(日)。
CAGE GALLERYでは3年ぶり2度目となる本展は、矢島の新作となる映像作品が発表される。矢島はこれまで、自らの都市生活において日常的に感じる環境へのズレや違和感にアプローチする作品を制作してきた。写真の中の風景や人物は、どこか/誰かを知っているようで知らない独特の「距離感」によって、見るものに違和感を生み出す。
本展「Interaction」は、2つの映像が対となるインスタレーション。二つの窓に収められたディスプレイには、左右で類似する異なったイメージが上映され、ループしながら複数の組み合わせが展開される。一方のモチーフは動画、もう一方は静止画で構成されており、動きは微細な変化として抑えられているために、一見どちらも静止画に感じるだろう。矢島はパブリックに開かれた展示空間において、路上を通り過ぎる人と立ち止まり鑑賞する人、両者の間で経験の質感にズレをつくりながら、それを幾重も重ねることで違和感を助長しようとする。「かつてそうだったはず、という認識は『そうだった気がする』『そうではなかったかもしれない』という疑念となり、常に揺らいでいく」と語る矢島の映像は、見ることを徹底して問いかけるために選択された、揺れ動く「写真」と言えるだろう。
矢島陽介「Interaction」
会期 | 2020年8月8日(土) – 11月8日(日)
上映時間 | 12:00 – 20:00
会場 | CAGE GALLERY
住所 | 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿2-16-8 1F
ハンドアウト | ギャラリー向かいのHender Scheme「スキマ」内
cagegallery.com
Instagram: @cage_gallery
*会期中上映作品入れ替え
1部 | 2020年8月8日(土) – 9月25日(金)
2部 | 2020年9月26日(土) – 11月8日(日)
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