独自の工芸技法 DISSOLVE 発展の軌跡を辿る個展、DAN TOMIMATSU Exhibition 『 DISSOLVE “RUDE ORE” 』


 DAN TOMIMATSUの個展が東京・恵比寿の gallery deux poissons にて開催中だ。会期は、2021年2月26日(金) – 3月14日(日)。



 本展示会 DISSOLVE “RUDE ORE” は、2016年にミラノサローネで発表された DAN TOMIMATSU 独自の工芸技法 DISSOLVE に焦点が当てられた企画。発表から現在まの5年の年月の中で熟成を遂げた作品群に加え、試作品や、制作のプロセスなどが展示され、DISSOLVE の発展の軌跡を辿ることができる。



 DISSOLVE 技法を用いて制作されたジュエリーは、個々に異なるテクスチャーが生まれる特徴を持つ。それは、陶芸の器に生まれる一つ一つ異なるひび割れや貫入を景色として愛でる日本の美意識に通ずるものがあると言えるだろう。



 ぜひ足を運んでいただき、私達の日常に存在する精神的な” 用の美 ”をかたちにする、DAN TOMIMATSUの世界観に触れてほしい。





DAN TOMIMATSU Exhibition 『 DISSOLVE “RUDE ORE” 』
日程 | 2021年2月26日(金) – 3月14日(日) 12:00-19:00

休廊日 | 月曜日

会場 | gallery deux poissons
住所 | 東京都渋谷区恵比寿2-3-6 1F

tel | 03-5795-0451

DISSOLVE コレクションについて
DISSOLVE は DAN TOMIMATSUの独自の工芸技法を用いて制作されるジュエリーコレクション。
遥か昔に造られた金や銀の装飾品が何千年もの間、地中に埋もれていた場合に、装飾品を構成する地金に含れる不純物が溶け出し、消失する現象が起こります。その結果として、装飾品の表面の起伏に加えて、内部にかけて複雑に入り組んだ空洞が生まれます。 自然の力によって長い時間を掛けて与えられるこの質感は、人間の手で制作された人工物でありながら、同時に鉱物の様な有機的な質感を併せ持つようになります。
DAN TOMIMATSU はこの現象に着目し、工芸技法 DISSOLVEへと発展させました。
貴金属から他の物質が消失するプロセスを意図的に作り出し、悠久の時を経なければ生まれ得ない質感、形状を備えたジュエリーを制作することを可能としました。この技法を用いて制作されるジュエリーは、自然の力によって生み出される鉱物と同じように、1つ1つ異なるパターンを有しています。
自然と人の境界に佇む、世界にただ1つのジュエリーを制作します。

富松暖
1982年東京生まれ。
DAN TOMIMATSU 主宰。Air & Science CDO。
DOMUS ACEDEMY Master in Design 修了。
奈良芸術短期大学クラフトデザインコース非常勤講師。
2020年に奈良に移住後、国内外でデザインプロジェクトを展開する。
近年では、マンチェスター国際映画祭 最優秀実験映画賞受賞。
Hongkong Smart design award 金賞受賞等。