クィアアーティストが問いかける社会と芸術の新たな側面、Jeremy Benkemounによる個展「無常」

 高円寺の路地にある「タタ」第8回目の企画展として、写真家 Jeremy Benkemoun (ジェレミー・ベンケムン) による個展「無常」が開催される。会期は2020年8月14日(金) – 9月6日(日)。
 Jeremy Benkemoun はフランス・カンヌ出身、現在は東京を拠点に活動を行なっている写真家だ。国内外のファッション雑誌や広告などの仕事の一方で、パーソナルな作品には性やヌードを題材とすることが多く、それは Jeremy 自身がクィアアーティストとしてセクシュアリティの在り方を模索しているからだという。
 近年の作品では、男性と女性、美しさと醜さ、光と陰、生と死といった概念の歪みや崩れ、何かが宿ったように侵食するシリーズで写真の新たな表現が試みられてきた。現在社会に生きる私たちにとって、社会がつくりだした常識と日常のなかには、あまりにも一方の側面のみが正しいと選ばれてしまいがちだが、Jeremy の作品はその価値観に揺さぶりをかけてくるものだ。
 「無常」と題された本展では、近年のパーソナルな作品が展示される。「無常」とは永遠不変のものはないということ、また、人生のはかないことを意味する言葉。ぜひ足を運んでいただき、いまディスカッションすべき社会的な問いかけに向き合ってほしいと思う。


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Jeremy Benkemoun 「無常」
会場 | bookshop / gallery タタ
住所 | 〒166-0002 東京都杉並区高円寺北2丁目38-15
会期 | 2020年8月14日(金)- 9月6日(日)
opening party | 2020年8月14日(金) 18:00~21:00
営業時間 | 13:00-21:00
休廊日 | 月・火・水曜日 
入場無料
tata-books.com
info@tata-books.com

Jeremy Benkemoun (ジェレミー・ベンケムン)
写真家。フランス・カンヌ出身。
現在は東京を拠点に活動を行なっている。クィアアーティストとして、作品でアイデンティティーやセクシュアリティを問うことが多い。ジェンダー・ムービー・クラブ「Purple Screen(パープル・スクリーン)」ではエド・オリバーと共に共同で代表・キュレーターを務めている。ジェンダー以外にも様々な社会問題への関心があり、常に社会とクリエイティブの関係を模索し続けている。
Instagram : @jeremy.benkemoun
www.jeremy-benkemoun.com