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Interview with Lex Pott
原材料の本質・生産工程を探求し、物語を創る著者としてのデザイナー



Official Site: www.lexpott.nl
interview by arata sasaki

オランダ出身のレックス・ポット(Lex Pott)は、木、石、金属など自然物の本質を取り出し、エッセンスを拡張させるデザイナーである。彼が興味深いのは、近代と伝統的デザインの根底にある自然と文化の二元的な分裂に疑問を呈するメッセージを作品に込めていることだ。
プロダクトのトレーサビリティとその制作過程に於ける物語を創る著者としてのデザインは、決して一過性のトレンドでは終わらないとHITSPAPERでは考える。
今回は、彼が提唱する長期的なスキームで評価される持続的なデザイン理論と試行を探るべくインタビューを行った。









True Colours by Lex Pott in collaboration with found by james
www.lexpott.nl
www.foundbyjames.com


- デザインと出会ったのはどのような経験からですか?何か特別な出来事があったのでしょうか?

Lex:
幼少の頃、プラスティック・ボトル、ロープ、竹を使用して、ミニチュアのヨットを組み立てたりしていましたね。
他の子供同様に、それは義務的な事ではなく、結果もまた、その制作過程も非常に愉しいものでした。
勿論、現在ではプロフェッショナルな文脈を持つ専門的職業者だと自覚していますが、本質と手法は幼少の頃と全く変わりませんね。
そのように捉えると、私は幼少から小さなデザイナーだったと言えるかもしれませんね。
ミニチュアのボートや帽子の制作、勿論、火遊びもしましたけど。
幼少の頃から変化した唯一の事は、私がその行為を専門的職業と呼称していることだけだと思います。

- How did your adventure into design start? Was there any particular event?

Lex: Yes there actually was. When  I was a little boy I always tried to built and create objects. From old plastic bottles some rope and bamboo I build miniature sailboats. The proces of making was just as much fun as the result. Currently I actually still do the same but now in a professional context and I call it my profession. In esscence and method nothing has changed. As a child I was already a little designer. I was always building miniature boats, huts and of course playing with fire. I think the only thing that has changed since childhood is that now I can call it a profession.






Stone and Industry


- あなたの作品は様々な材質で制作されています。例えば、木、石、金属など。何故これらのように様々なメディアの材質を使用するのですか?

Lex:
自然のリソースを材料として選んでいる場合、完全に材質自体を調査している時ですね。
材料を分析するこの過程は、調査・技術・形状から成っていますが、材料の性質は、制作過程によって初めて実感として理解されます。
通常の生産工程やトレーサビリティによる性質分析は、最終結果としてデータを表示しているだけに過ぎません。
それらの材質の制作過程を追うことで、初めて手工業の歴史的で豊かな文脈を与えてくれるものだと思います。
そして、その過程の中で、私が常に試みるのは、伝統的な手工業に近代的な技術をリンクさせることです。

- Your work made of varied materials. for example wood, stone and metal. Why did you mix-up varied materials?

Lex:
If I select a material or a natural recource I try to investigate it as thouroughly as possible. This procces of analizing a material consists of research, context, technique and shape. In the qualities of the material there is always a value of the making process. This part of the production proces or tracability is always visible in the endresult. Working with these materials provide a rich historical context in crafts. In my work I always try to link the traditional crafts with contemporary techniques.



- 色と材料、情報の関係性を問う要素があなたの作品を構成として巧く見せています。それぞれの関係性をどのように捉えていますか?

Lex:
デザイナーとして常に色を作品内のテーマとして掲げたいと考えています。
ただ、私の作品は様々な材料、色という情報があるからこそ、そのセレクションとヴィジョンは一貫性があるように心掛けなければいけません。
一般的に色の大半は、物体のスタイルとして扱われるので、染色・塗色することですべての色を纏えると捉える事が可能です。
もし、すべての可能性があるのであれば、逆もまた真なりで、不可能性を選択をする事も出来る筈です。
そこで、私はデザイナーとして自分自身のパレットを創造し、この不可能性を探求したいと考えました。
その探求とは材料本来が持っている自身の色から導き出されるものです。
金属と鉱石の美しさは、それらが地中から掘り起こされる時、大気・水蒸気と触れて酸化する事で産出されるもので、人間は、これらの金属を加工し磨く傾向にあります。

私は材料のオリジナルもしくは本質的な色に魅了されています。
私の ‘True Colours’ プロジェクトでは、工業化された金属の本質的な色を探求しました。例えば、真鍮、銅、鋼、アルミニウムが酸化された色ですね。
錆や酸化のプロセスを化学変化の形態としてヴィジュアライズし、化学反応がタイポグラフィというレイヤーで落とし込まれています。
これは、非常に限られたパレットでありますが、論理的な帰結が含まれています。
それは、自然界に於いて、銅は青色であり、鋼色になることは決してないというを示しています。

- Your work contain the elements of relationship between color, material and information. Do you think the relationship each other?

Lex:
As a designer I always wanted to work with color. I always try to be very consistend in my choices and design vision. Most of the time color is used as a styling tool for objects. An object is available in every color. If everything is possible nothing is possible. As a  designer I wanted to create my own palette. This research resulted in materials and their own colors. The beauty of metals and ores is that when they come out of the ground they are oxidized due to atmosphere, air and moisture. People tend to cultivate and polish these metals. I was fascinated with the original or true colours of the material. In my True Colours project I showed the relation between industrialized processed metals such as : brass, copper, steel and aluminum with their oxidized colors. This proces of patinas and oxidization is visualized in the chemistry formulas. Therefore the colour is always related to the material and the content of the reaction is used as a typograpic layer of information. This creates a very limited palette but logic in use. It is also not possible to make steel blue while copper can be blue.




Fragments of Nature


- 作品制作の過程を教えて下さい。

Lex: まず、主要な材料ですが、自然界で見つけたものを使用します。
例えば、私の作品 ‘Fragments of Nature’ では、テーブルや脚は再生材を使用し、木の原型構造を巧くデザインの柱にするように設計します。
テーブル部分とそれを支える脚の繋ぎ目は相対するように感じると思いますが、これは、オーガニックと対称的な形状を持つ合成物として、近代と伝統的デザインの根底にある自然と文化の二元的な分裂に疑問を呈するものです。
それはまた、多くの産業で生産されたプロダクトの起源を明らかにするものでもありますね。
この試行の目的とはデザインを自然回帰させようする事です。

私の作品では、アートとデザイン、機能と物語、物体と心象の境界線を探求します。
実験的な試みによって予期せぬ結果を導く作品を生み出し続けたいですね。
スタート地点では、自然の原材料を使用しますが、そこには、コントロール不能なデザインと理論的・幾何学的デザインが混在しています。
それらを、完全に調和する為、絶妙な緊張感をもった’間’のデザインを施す必要がありますが、多くの場合、人間が自然発生的な形を産み出そうとする時、それは巧く機能しないもので、強制力を持つものとして映ります。
自然の不規則性を決定してしまうと、私のデザインの鋭さや明白性は影を潜めてしまうのです。
私を魅了する自然とは決して静的なものではなく、有機的に成長する過程、動的な活動です。
今後も現代の産業と生産に向けて自然の家具の一片を開発し、正しい製造者の在り方を探求したいと思っています。

- Could you tell us about your process of work?

Lex:
I use materials found in nature as my primairy materials. Tables, and shelves result from combining the original structure of a tree with its industrial by-products. At the junction between table leg and top, the transition from tree trunk to geometric shape becomes visible. The compound of organic and symmetrical forms challenges the binary divide between nature and culture that underlies traditional design. It also reveals the organic origin of many industrially-produced items. I try to bring design back to nature.  My work explores the boundaries between art and design, function and story, object and imagination. I would like to keep this experimental formula of working as long as it creates unexpected results. As a starting point, I use raw materials from nature as the basis of my work. There is also an uncontrolled part in my designs and a rational geometric part. The tension between all these aspects should be in perfect harmony otherwise it just doesn’t work. Most of the time, when people try to create a spontaneous form it doesn’t work or it feels very forced. By letting nature determine the irregularity I can isolate my act of design to be sharper and clearer. The thing that fascinates me in nature is the fact that it is never static. It is a continually moving process that grows in an organic way. Besides this, I would love to develop my Fragments of Nature furniture towards the industry and production and find the right manufacter.






Fragments of Nature


- デザイン・フィロソフィーを教えて下さい。

Lex:
 ’生’のものであり直感的なメソッドです。
作品に於いては、木・石・金属という材料の原点回帰。
デザインでは、本質を間接的・二次的なレイヤーに隠したりせず、象徴的に表現すること。
また、私は強くプロダクトのトレーサビリティを信じており、プロダクトを観る時、それが何処でどのように制作されたのか非常に興味を惹かれます。
材料の品質についての物語を語る時、プロダクトの意味はより深いものになると思います。
例えば、私のプロジェクト ‘Fragments of Nature’ は、木が厚板になる過程を分析したものです。
実際、森から製材所の移動を追跡しましたが、森は多くのログを人間に示している場で在ることが解ります。
ここで重要な点は、木が成長する為には何十年~何百年と掛かり、これらが失われた時、即時的に再生することが可能な職人は世界に一人として居ないという事実です。
この事実は非常に大切な事です。一般的に私達はこの製造過程から分離されている為、このような価値観が伝わらないと考えています。

私がデザインした製品では、ベンチやテーブルのエッセンスを拡張します。
棚は一つの木から制作されたものであり、私は一つのピース(例えば1本の木から1個の棚やテーブル等)とその制作過程となるログを含めた作品を制作したいと思っています。
通常、消費者は品質に対する信頼として一貫性を求める為、不規則なアウトラインは削ってしまった方が良しとされます。
しかし、自然の品質と美しさとはその削除された不規則性を創造するからに他ありません。
プロダクトのクリエイティブな過程の情報は、人間の日常に多くの希望と驚きを与えるものではないでしょうか。

- Could you tell us about your design philosophy?

Lex:
I employ a raw and intuitive method. In my work, I return to the origin of the materials I use most: wood, stone and metal. I don’t hide my designs under indirect layers, but reduces them to their very essence.  I strongly believe in traceability of products. If I see a product or object I always fantasize about where it comes from and how it was created. By telling a story about the material qualities, the product gets a deeper meaning. For instance my project Fragments of Nature is actually an analysis of the production process of a tree transforming into a plank. I decided to trace a tree from the forest to the sawmill. In the forest I asked to keep the branches on the log. The point in which the trees branch and trunk meet took years to grow and there is not a craftsman in the world that can recreate this. It’s so smart so why not appreciate this? I guess this is something you become detached from when entering the production process.  In the product I designed the branches form the essence of the tables and benches. The shelves are made out of one piece and I tried intentionally try to keep that one piece of log together. Normally they would throw away all the irregular outlines of planks because consumers like consistency, which relates in the mind to quality. But nature creates nothing but constant quality and the beauty is in the irregularity. The fact that the product provides you information about the process of creation will hopefully surprise people that use it in their every day life.



- あなたが最もインスピレーションを受けているものは何ですか?それらのインスピレーションはあなたに特別な過程やルールを齎していますか?

Lex:
自然ですね。
未加工の原材料と人間がそれらの材料をどのように加工するかに興味があります。
人間は地球に存在する材料を取り出し、何かを制作する為に加工する。
また、自然の側にある藝術に私は敬服しています。
私は、すべてのものは個人の必然性と、真正が齎すものだと思っているので、藝術こそ究極の規律だとさえ考えているのです。

- What inspires you the most? Do you follow any particular process or special ritual in your work?

Lex: Nature. I am fascinated by raw materials and how people cultivate those. People take something out of the earth, do something with and it is cultivated. Besides nature I admire Art. I even think art is the ultimate discipline because everything comes from personal necessity and authenticity.





Transience by Lex Pott & David Derksen www.lexpott.nl www.davidderksen.nl


- 社会の中で、デザイナーの役割をあなたはどのように考えていますか?

Lex: デザイナーは、新しい製品、材料、生産工程に於いて、使用者の疑問に答える責務があると考えています。
これは伝えるべきコンセプトを視覚化するという意味も含まれていますね。
そして、デザイナーの役割は、もはや機能についてではないと考えています。
何故なら世界には完璧な製品が溢れ還っているから、コンテポラリーデザイナーとしての私の役割は、ストーリーテーリングを製品とオブジェクトに込めて物語を創り上げることです。
これは、また、私が強く信じているデザイナーの役目、『物語を創る著者としてのデザイナー』というムーヴメントを含んでいます。

- What do you think your role as designer in the society?

Lex:
I think as designers we have the responsebility to question production methods, new products and materials. This also means that concepts that we have should be visualized. Our role as a designer is not about function anymore because we already have plenty of perfect products. As a contemporary designer I would like my products and object to be storytelling. This also includes the movement: designers as authors in wich I strongly believe.







- デザインは世界で起っている深刻な問題、戦争、金融危機、テロリズム、環境問題に対して何か解決を示すことは可能だと考えますか?

Lex:
はい。こうした問題解決の過程に於いて私達は役割を担うと考えます。
勿論、デザインだけが世界を変える訳ではありませんが、デザイナーは大きな責任を所有しています。
私が見た最高のデザインの1つは、チューブのような形状の水の容器でした。
チューブには、穴が開いており、その穴をロープを潜らせユーザーが転がせるようにデザインされています。
これは、ユーザーが容器を持って移動するという行為より、転がすことでより簡単に水が運べることを意味しています。
産業革命直後のデザイナーは、大量生産という前提でデザインを決定しなければいけませんでした。
近年の潮流ではコマーシャル革命が起っています。
これは実に危険な兆候だと言えます。
何故なら、質とデザインの価値の重要性が希薄になってしまう可能性があるからです。
私は、長い間持続可能で、感情に訴えることが出来る質が高い製品へ回帰して欲しいと願っていますね。
その為、現代では、流行を作る一過性のデザインよりも、長いスパンで環境にも負担をかけない持続的なデザインが良質なデザインだと信じています。

- Do you think “Design” could be the solution for serious problems happening in the world like finance crisis, war, terrorism or environment, issues?

Lex: Yes, we defenitely have our role in this process. Of course it is not only design that can change the world but we have a big responsebility. One of the best designs I saw was a water container that was shaped like a tube. The tube had a hole with a rope in it making it possible for the user to roll the object. This means that peopla dont have to carry it on their head but role it with miimum effort. After the industrial revolution designers had to define and shape mass production. Currently there is a commercial revoloution. This is actually quitte dangerous because quality and designers become less important. I would like to go back to emotional qualities and products that last for a long time. Therfore I think designers are capable in making better products that last longer and maybe solve environment issues due to better and more sustainable prodution.



portrait: Lex Pott


- 最後に日本人に向けてメッセージをもらえますか?

Lex: 日本は非常にクリエイティブな人間が居る面白い国です。
手工業に於ける美しい伝統、ハイエンドな製品、それらは既に国際的に賞賛を得ています。
あなたの国は、多くの希望があります。そんな日本の方々と将来一緒に仕事がしたいですね!

- In conclusion, can I have the message from you to the Japanese people?

Lex: I stronly believe that Japan is very interesting for creative people. Due to their beautiful tradition in crafts and high end products they have a very good international reputation. I admire your country a lot and hopefully I can work with Japanese people in the future!

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