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22 [tu: tu:] – Interview with Koichi Futatsumata

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2008年にプロトタイプが制作された真空管アンプ22[tu: tu:]。
様々なエキシビジョンでの展示や雑誌、ウェブマガジンでの掲載で、海外を含め大きな反響があり、いよいよ今秋に商品化される。ミニマムに削ぎ落としたデザインは、日常空間の中に違和感なく溶け込むカジュアルなアイテムとなっている。
今回は、この真空管アンプ22[tu: tu:]をデザインした二俣公一 氏に話を伺った。


- まずは22[tu: tu:]をリリースするまでの過程を教えて下さい。

Koichi Futatsumata: イーケイジャパンさんのブランドカテゴリーの一つとして真空管アンプを使用したオーディオキットがあって、そのカテゴリの中で、デザインに特化したものを制作したいという事で、僕のところにオファーがありました。
この22[tu: tu:]は、イーケイジャパンさんが積み上げてきた技術を駆使して、何が出来るのかという事を、実験的に行うプロセスの中から産まれたプロダクトだと思います。
プロジェクトのスタートは2008年。すぐにプロトタイプが完成すると、その後は個人のエキシビション(福岡・東京・鹿児島)にて展示をして、さらにはロンドンのdezeenで紹介されたりと、、その後は世界中から問合わせ・掲載依頼が来て、反響の大きさからようやく商品化に至る事が出来ました。


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- 22[tu: tu:]の特性を教えて下さい。他のアンプと異なる点は何処でしょうか?

Koichi Futatsumata: 真空管オーディオは、基本的にはマニア向けのプロダクトという印象がとても強いです。
僕が始めに考えたのが、こうしたプロダクトが持っている印象を払拭したいという事でした。
特設のオーディオ環境の中で、成立するものではなくて一般の生活の中で、常にリビングであったりベッドルームであったり、そうしたシチュエーションの中で自然に扱えるようなものを目指しました。
真 空管オーディオといえばかなり重厚なもので、大抵ハイエンドなプレイヤーや配線を準備して・・・というパターンになっていきますが、そこにはフォーカスせ ず、例えば、簡易なMP3のような圧縮音源から音を出したりもすれば、アナログプレーヤーからだったりと、ある種のカジュアルさを取り入れる事を意識しま した。
そこが一番の機能であり目的になりますね。
とはいえ、やはり真空管を使用している故の良質な音をアウトプットする事ができます。
この二つの要素のバランスを取ることもデザインする上で非常に意識した点です。


- 日本の各業界の埋もれてしまいそうな技術とデザインが結びついて新しい扉を開いて欲しいと思うのですが、デザイン側から出来る可能性についてどの様に思われますか?

Koichi Futatsumata: イーケイジャパンさんは、このプロジェクトが動く前にも他のデザイナーさんと一緒にワークショップなどを行っていたようです。そうした事でメーカー側としては、デザインというものがその扉を開くという事を感じ取っていたと思います。
伝統工芸の世界ではこうした事は非常に起こっていますし、景気があまり良くない地域を復興させたりとか、勿論、僕もこうしたデザインがこうした技術に結びついていく事は多いに賛成する立場ですが、
やりっぱなしで終わってしまうプロジェクトも多いようなので、最低限そういうことは気をつけたいと思っています、デザインが暴力とならないように。


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- 東京と九州という二つの地域で事務所を持つ二俣さんにお聞きしたい事があります。地場産業とデザインの結びつきについて今後どのようになって欲しいと考えます?

Koichi Futatsumata:地場産業と地元のデザイナーというコラボレーションは良く起こっていると思うのですが、どうしても地元の中だけで完結してしまうきらいがあります。
外に伝え切れないというか。僕自身、プロダクトや空間などに関わらず、地元で制作する時は、本当に良いものをちゃんと表現して、海外でも何処にでも紹介していきたいし、それによってメーカーさんもセカンドステージに着地してもらえればこれ以上嬉しい事はないと思います。
そして、まだまだ他業態では眠っていて光が当たっていないメーカー・技術が地方には多くとあると思っています。



- 二俣さんは、様々な領域にまたがってデザインをされています。プロダクト、インテリア、空間、ランドスケープ、建築。
それぞれの領域で異なった意識でデザインをされていますか?


Koichi Futatsumata: 基本的にはボーダーはありません。どの領域も同じテンション・視点で携わっています。
今回の22[tu: tu:]で言えば、とにかく新しいものを制作したいという意識が強かったですし、自由度も高かったと思います。
ある意味、オーディオに対しては素人に近かった僕にとって、単純に真空管オーディオの醍醐味は真空管そのものだと思いましたから、既存のメカメカしい真空管オーディオの様相を払拭し、如何に真空管を奇麗に見せられるかというのが命題となっていきました。
これは他のプロジェクトにも共通していて、命題を見つけて問題解決をしていくという作業をしていきます。
問題を見つけた上で問題解決をしていく手法を自分なりの解釈で行なっている感じでしょうか。
問題解決を誰でも出せる答えではなく、独自のフィルターを通じてアウトプット出来るかがデザイナーとして大事な事なんだと思っています。
僕の場合、この問題解決ができれば、どんなものでも良い訳でなくて、美しいもの、人が使用した時の豊かさ、そういった物としてのフィニッシュへの徹底したこだわりは強いです。
そういう意味では、多くの領域に跨がってハイブリッドのようではありますが、芯の通ったというかクラシックな要素も多分にあるかなと自分では思います。



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- 今、ソーシャル・デザインがこの業界ではキーワードとして浸透して来ています。
二俣さんにとってデザイナー出来るソーシャル活動とはどんなものだと認識されていますか?

Koichi Futatsumata: それによって状況が打開されていくとか解決していくとか過程では必要だと思います。が同時に、やはり出来上がったそのもの自体が美しかったり、それを使う人を豊かにしたり、プラスになっていくような物を目の前に創り上げることがデザイナーの本職だと思います。
それを出来ずして、ただ状況をデザインするというような事には、個人的にはあまり興味がないですね。



- 二俣さんは良くカンファレンスなどでプレゼンやレクチャーをなさっていますが、
二俣さんにとってこれらのモチベーションはどのような事でしょうか?


Koichi Futatsumata: 状況を分析し、客観視しながら理論付けてモノ作りをやっていくことを伝えるというよりは、僕の場合、主観でどう感じたかをしっかり伝えたいと思っています。
色んな要素を重ねて、集積していってその中からリサーチして作っていくのは、例えば100人が同じ事をやれば、100人近くが同じ方向性になっていくと思うんです。
問題解決としての情報収集は必要ですが、その上で自分がどう感じてどう解釈するか、どうフィルターを通じてアウトプットするか、自分の主観的な意思が大事なんだと思います。
こうしたものが世の中から減って来ているような気がしているので、レクチャーでも自分の想いの方を中心に話していますね。
そして、先程の主観の話ですが、こうした観点で物事を捉えて、表現するという建築家やデザイナーが明らかに減って来ているように感じます。
すべてが説明可能もしくは求められるような。
デ ザインであろうがアートであろうが、モノをここに産み出すという事を職業としている人は、自分がこうした仕事をしている価値を突き詰めて行くと、そこには いろんな考慮があったにせよ、最終的にやはり自分が制作したのだから、こうなったという事が明瞭であればあるほどその価値もあるように思うのです。



- 最後に22[tu: tu:]を購入される皆さんに楽しみ方などメッセージをお願いします。

Koichi Futatsumata: あまり難しい事は考えずに自由に使って欲しいですね。
今回の22[tu: tu:]はカジュアルという事がキーワードです。皆さんそれぞれの生活の中で自分の気に入ったスピーカーやプレーヤーを繋いで、自由に音を楽しんでもらえれば嬉しいです。



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【商品概要】
名称: 「22」([tu: tu:]トゥー・トゥー)
型番: EKF-01
価格: 73,500 円(税込)

【商品仕様】
使用真空管: 6SN7GT 2本
最大出力: 12W+12W(6~8Ω スピーカー使用時)
周波数特性: 15~30000Hz
寸法: W265 x H103 x D151mm(突起部含む)
本体重量 : 約 1.6kg

【機能】

・従来のLINE IN に加えて、音源機器の主流となってきた携帯音楽プレイヤーのヘッドホン出力に対
応した専用の高感度・低インピーダンスの入力端子 PHONE IN を設けています。
・LINE IN とPHONE IN は、ミキシングされますので、従来のアンプにない楽しみ方も可能です。
・音声信号がない状態が約10分間続いた場合は、真空管回路や出力アンプ回路を自動でシャットダ
ウンして、スリープ状態となります。電源の切り忘れや、おやすみ時にも安心の省電力機能を搭載。 スリープ状態から再び音声信号が入力されると、アンプは自動で起動します。(真空管のウォーミングアップには 20~30秒程度かかります)
・付属の AC アダプターは 100~240V 入力対応で、海外でもお使いいただけます。(変換プラグなどは別途必要)

http://www.22tutu.com



『22 [tu: tu:] with music』

会場: BEAMS RECORDS
期間 : 10月29日(金)~11月29日(月)
営業時間:11:00~20:00
住所: 東京都渋谷区神宮前 3-25-15
電話: 03-3746-0789
http://www.beams.co.jp/

『22[tu: tu:] with interior design』
会場: hhstyle.com 青山本店
期間: 11月19日(金)~12月25日(土)
営業時間: 12:00〜20:00
住所: 東京都港区青山 2-7-15    NTT 青山ビル エスコルテ青山
電話: 03-5772-1112
http://www.hhstyle.com/



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二俣 公一(KOICHI FUTATSUMATA)

デザインスタジオ CASE-REAL(ケース・リアル)主宰。1975 年鹿児島生まれ。 福岡と東京を拠点に様々な空間デザインを軸に家具・プロダクト、更には建築・ランドスケープと 様々な設計活動を行う。家具・プロダクト作品としては、処女作でもあり世界中で高い評価を受けたキューブ型木製電源タップ 「CONCENTS」(1998 年)や「4FB」(2007 年/E&Y)、「HAMMOCK」 (2009 年/E&Y)などがある。2009 年には AR AWARDS (英国)にて 2 作品でCommendations を受賞している。
http://www.casereal.com
http://www.futatsumata.com/

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